第9話 UC.0079.09.13<独立部隊>
地球連邦軍本部ジャブローの作戦会議室。
ジャックとソフィがその会議室に座っている。2人共呼び出された理由はわからない。
ソフィ 「ジャック、また何かやらかしたんじゃないでしょうね?」
ジャック 「だとすれば、ソフィまで呼び出さないだろう。って、何で、やらかした前提なんだよ。」
髭面の偉いさんが、高官を数人引き連れて入ってくる。連邦軍総司令のレビル将軍だ。2人は立ち上がり敬礼する。
レビル将軍 「あぁ、座ってくれたまえ。・・・さて、2人に来てもらったのは、例のRX計画についてだが・・・」
レビル将軍が指示すると、モニターにサイド7でのモビルスーツのテストの様子が映し出される。
高官の1人 「サイド7でのテストは順調に進んでいる。近日中に新造艦ホワイトベースでジャブローに戻ってくる予定だ。」
もう1人の高官 「そこで、今度は量産機を使った宇宙空間での戦闘データを取る必要がある。」
別の高官 「先日もルナ2所属のパトロール艦隊が、グラナダ宙域でモビルスーツによって全滅させられた。モビルスーツの実戦配備は急務である。」
モニターの映像が切り替わり、不鮮明な映像で、黒いザクにサラミス級が沈められている様子が映る。あわてて高官がモニターの映像を元に戻す。そう、レビル将軍はこの黒い三連星に捕虜にされたのだ。
レビル将軍 「我々は、ようやくモビルスーツの開発に成功したに過ぎない。実戦でモビルスーツの運用をするノウハウが足りないんだよ。」
(まぁそうだろうな・・・この前も出撃せずに終わったくらいだし・・・)
レビル将軍 「そこで、君らにルナ2で実戦データを収集してもらいたい。」
(ルナ2かぁ・・・復隊した時に、ルナ2近海でパトロール隊が、ジオンに攻撃されているのを救出に向かおうとして、総司令官に止められて殴ってるからなぁ・・・)
こちらの顔色を察したのか、レビル将軍が笑いながら話す。
レビル将軍 「アムンゼン中将は退任したよ。今の総司令官はハイアット大将だったかな?安心したまえ。」
ソフィが驚いた顔でこちらを見ている。
レビル将軍 「では、細かい指示はこの後聞いてくれたまえ。私は次の会議があるので、失礼するよ。」
高官達に合わせて、立ち上がり敬礼する。(さすが連邦軍総司令官ってとこか。全部お見通しって感じだな・・・)
高官の1人 「それでは、辞令を渡す。ジャック=マクダウェル中尉、UC.0079.09.18を持って地球連邦宇宙軍、ルナ2所属、第89戦術研究独立部隊に配属を命ず。ソフィア=フェアレル技術中尉、同じくUC.0079.09.18を持って地球連邦宇宙軍、ルナ2所属、第89戦術研究独立部隊に配属を命ず。」
ジャック 「えっ、他のメンバーは?」
高官の1人 「後は、乗艦のクルーはルナツーで配属する。パイロットについては、現在のシミュレーションルームから2名選出せよとのことだ。」
別の高官 「それから、シミュレーションルームは第9教導師団の所属になり、モビルスーツパイロットの育成に使用する。ルナ2への出立は09.20。以上だ。」
命令書を手渡すと、高官達は退室した。俺達も会議室を出る。
ソフィ 「あなたが殴った上官って、アムンゼン中将だったの?」
ジャック 「あぁ、言ってなかったっけ?」
ソフィ 「無茶苦茶だわ!!よりによって基地総司令官を殴るなんて・・・なんでこんな人と同じ部隊に・・・」
ジャック 「運が悪かったと、あきらめるしかないな。」
ソフィ 「・・・それで?パイロットは誰を連れて行く気?」
ジャック 「ウォーレンとキムかな?」
ソフィ 「アーロンじゃないの?」
ジャック 「アーロンは、真面目だし面倒見がいいから、残ってパイロットを育てた方がいいだろ。あいつ来月結婚するって話だし・・・」
グレッグ 「よぉ、2人揃って何の呼出だった?」
ジャック 「あぁ、ルナ2に行って宇宙空間での戦闘データを取って来いってさ。」
グレッグ 「ふーん。まぁ、ジャブローでは宇宙空間のデータは取れないからなぁ。おっ!何だよ、中尉に昇進してるじゃないか?」
命令書を捲りながら、グレッグが肩を叩く。
ジャック 「グレッグ、あんたは一緒に行かないのか?」
グレッグ 「俺の専門はOSだ。ルナ2でやる仕事じゃない。」
ジャック 「そうか・・・」
グレッグ 「そんな顔すんなよ。それより、昇進祝いをやんなきゃな!」
ソフィ 「じゃあ、私は手続きとか色々あるから、パイロットの申請はお願いね。」
ジャック 「グレッグ、パーティは明日にしよう。他のパイロットにも話さなきゃならんし・・・それに、昇進とかあんまり興味がないんで、壮行会ってことでどうだ?」
グレッグ 「まぁ、飲んで騒げりゃどっちでもいいや。」
| 固定リンク



コメント